INTRODUCTION

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夜の闇に、あてどなく光を求めて

 ニューヨークの日本人高級クラブ。マキはホステスとしてミカの経営するクラブで働いている。英語も話せないままアメリカ人の彼氏を追って日本を飛び出して数か月。この日本人コミュニティでの彼女の通称は“エヴァ”だ。いま彼女はボーイのトミーと暮らしている。クラブ内は恋愛禁止でトミーには女の影が絶えないが、おなかには彼の子供もいる。
 ある日マキはコミュニティをはじき出されたユミコの存在を知る。トミーとの関係を匂わせマキの妊娠に動揺するユミコに、マキはトミーへの不信感と孤独を募らせはじめる。そんなマキへ優しい言葉をかけたのは、彼女の妊娠に気づいたミカだった。ミカはマキをいたわり、生まれてくる子供を養子に出すことを提案するが、実はミカにはある思惑があった…。より所をなくしたマキの愛の行方はーー?

 自由の国、様々な人種・国籍の人間が行き交う世界一活気に満ちた街。ゆえにアイデンティティを見失い、居場所を求めてさまよう人々が集うニューヨークの高級クラブを舞台に描かれる、女性たちの孤独な愛。監督はイラン出身のナグメ・シルハン。アミール・ナデリ監督(『CUT』)に師事した新鋭女性監督が、ニューヨークの日本人コミュニティをクールに描き出す。主人公・マキ役のサンドバーグ直美、トミー役のジュリアンの二人が、すれ違っていく恋人たちのリアリティを瑞々しく演じ、観るものを惹きつける。そして日本を代表する女優・原田美枝子がクラブオーナーのミカを演じ、ニューヨークに生きる女性の欲望と孤独に説得力を持たせている。

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TRAILER / NEWS

CAST

  • サンドバーグ直美

    サンドバーグ直美
    Naomi Sundberg
    (マキ/エヴァ)

  • ジュリアン

    ジュリアン
    Julian
    (トミー)

  • 原田美枝子

    原田美枝子
    Mieko Harada
    (ミカ)

サンドバーグ直美 
Naomi Sundberg
(マキ/エヴァ)

1989年東京生まれ。16歳の時にモデル事務所BeNaturalに所属。モデルとして雑誌(SPUR、 anan、Jille、Vikka、Marisolなど)や広告、テレビCM (ユニクロ、アディダス、リプトン、ソニーなど)で活躍。現在、東京都の海外向けPR動画「Tokyo Wonderland」に出演中。モデルと女優業の他に、アートディレクター・デザイナーとしても活動している。

ジュリアン 
Julian
(トミー)

東京生まれ東京育ち、ニューヨーク在住。ブロードウェイの『ドクトル・ジバコ』、オフ・ブロードウェイの『ロミオとジュリエット』や『RENT』、『お気に召すまま』などの舞台や、TVドラマ「Mr. Robot」 (USA)、「Gypsy」 (Netflix)、「The Outpost」 (CW)、 「Crashing」 (HBO)、「The Tick」 (Amazon Prime)などで活躍。ブラウン大学学士、ニューヨーク大学大学院芸術学部アクティング専攻修士。

原田美枝子 
Mieko Harada
(ミカ)

東京都出身。1974年、映画『恋は緑の風の中』でデビュー以降、映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍。76 年『大地の子守歌』、『青春の殺人者』で主演し、10 代でキネマ旬報主演女優賞、ブルーリボン賞新人賞など9つの映画賞を受賞、その才能を高く評価される。80 年『ミスター・ミセス・ミス・ロンリー』では、製作・原案・脚本・主演を務めた。85 年、黒澤明監督の『乱』に抜擢。その後も『火宅の人』(86年)、『雨あがる』(99年)で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。『絵の中のぼくの村』(96年)で山路ふみ子女優賞、キネマ旬報主演女優賞など受賞。『愛を乞うひと』(98年)では母と娘の二役を演じ、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞など受賞。近年の出演作品に『蜩ノ記』(14年)、『世界から猫が消えたなら』(16年)、『海辺のリア』(17年)など。『こんな夜更けにバナナかよ』が12/28 公開予定。

STAFF

ナグメ・シルハン

監督:ナグメ・シルハン
Naghmeh Shirkhan

イラン生まれ。イラン革命の前年に家族とアメリカへ移住。父親はテヘランへ戻ったが、イランイラク戦争の影響で母親とともにアメリカに残ることになる。この別離や移住、新たな場所での葛藤がシルハン監督の主なテーマになっている。2010年の初長編作品『The Neighbor(Hamsayeh)』が映画祭で話題となり、『MAKI マキ』が長編第二作となる。ボストン大学放送映画学学士。

『MAKI』は一貫して「愛」を語る物語です。長年の協力者であり師匠でもあるアミール・ナデリ氏に本作のアイデアを相談した時、ナデリ氏は日本を舞台にした『カット』をちょうど撮り終えた頃で、興奮気味にマキを演じる若い日本人女性を見つけるよう勧めてくれました。私は映画学校で知った黒澤(明)、小林(正樹)、溝口(健二)、木下(恵介)といった日本の映画監督の作品が好きで、なおかつ三島由紀夫、村上春樹、小川洋子といった近現代の日本文学の熱心な読者でもあります。ずっと日本文化に興味があり、もっと知りたいと思い続けていました。また、若い日本人移民が多いイーストビレッジに何年か住んでいたので、ニューヨークの日本人コミュニティとも関わりがありました。その中で私は、人が何かをつかもうとする過程で自分の過去の一部と決別するということに、とても興味をひかれました。アメリカに住むイラン人として、この双対性が嫌というほど分かったからです。移民の時代ともいえる現代において、これは多くの人にとって身近なテーマであり、今なお私を捉えています。

プロデューサー:ショーレ・ゴルパリアン
Shohreh Gorparian

イラン生まれ。79年に渡日。イラン大使館や貿易会社で勤務した後、91年から通訳・翻訳家として映画に関わり、日本や東アジア諸国へ多くのイラン映画を紹介してきた。2000年以降は映画制作も手がけるようになり、プロデュースまたは制作コーディネートをした主な作品に『アフガン零年』(03年 セディク・バルマック監督)、『Poet of the waste』(05年 モハマッド・アーマディ監督)、『Opium War』(08年 セディク・バルマック監督)、『Kick Off』(09年 ショカット・コルキ監督)、『CUT』(11年 アミール・ナデリ監督)、『ライク・サムワン・イン・ラブ』(12年 アッバス・キアロスタミ監督)などがある。2018年7月に芸術を通じて日本とイランの文化交流の促進に貢献したとして外務大臣表彰を受賞した。

マキ(エヴァ). . . . . . . . . サンドバーグ直美
トミー. . . . . . . . . . . . . . . .ジュリアン
ユミコ. . . . . . . . . . . . . . . .おおのゆりか
ヴァイオレット. . . . . . . . . ブランカ・ヴィヴァンコス
ミカ. . . . . . . . . . . . . . . . . 原田美枝子

監督・脚本:ナグメ・シルハン
撮影監督:ベン・ウルフ(US)、柳島克己(東京)
編集:ナグメ・シルハン、横山昌吾
音響:マット・ガンディ
録音:アンドリュー・サロモーネ
音楽:パトリシア&ノエル・ブレナン
美術:アンナ・キャスリーン
衣装:ハンナ・キッテル
ヘア・メイク:アマンダ・フォーサイス、Eita
脚本翻訳:田澤裕一
プロダクション・マネージャー:JBブルーノ
ライン・プロデューサー:二ッキー・アクマル
アソシエイト・プロデューサー:カーティス・スミス
プロデューサー:ショーレ・ゴルパリアン
制作:Ugly Productions、Small Talk Inc.

邦題:『MAKI マキ』/原題:『MAKI』
2017年/アメリカ・日本合作/89分/配給:ユーロスペース

THEATERS

都道府県劇場名電話番号公開日
東京ユーロスペース03-3461-021111月17日(土)
愛知名古屋シネマテーク052-733-3959